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膵がんが心配
2025.02.17
- コラム
膵がんが心配という方が増えています。ただ、心配というだけでは通常の外来での検査はできないので、そういう方は健診を受けることになります。確かにみなさまのご心配のとおり、2023年度のがんによる死亡数は、1位は肺がん、2位は大腸癌ですが、膵がんは胃がんを抜いて第3位にまであがってきています。また、徐々にではありますが膵がんと診断される患者数も増加傾向にあります。
しかし、実際の膵がんと診断されるのは、男性では胃がんや大腸がんの1/4程度、女性では胃がんの半分、大腸がんの1/3程度です。また膵がん患者数は男女同等で、一生のうちに膵がんと診断される確率は38人に1人です。2人に1人はがんと診断されることを考えると、がんになるとしても膵がんになる確率はそれほど高くないことになります。しかし、膵がんは60歳を過ぎると急増し、患者数のピークは70歳~84歳あたりにあることは知っておくとよいでしょう。この年代で①両親・兄弟に膵がんの人がいる(いた)、②慢性膵炎・膵のう胞、③アルコール多飲、④糖尿病(特に新規発生または急な悪化)、⑤喫煙、⑥肥満などが複数あるような場合には、積極的に膵がんの確認が望まれます。
とはいえ通常の人間ドックなどで行われる腹部超音波検査で膵臓がんを見つけられる可能性は70%程度で、太っていて脂肪が多い方や膵臓の見えにくい場所に病気が出来た場合は見つからないケースも多々あります。このようなことから、近年MRIを用いた膵がん健診も人間ドックのオプション検査として行われるようになってきました。膵がんは膵臓の中を通る膵管という細い管から発生するため、この管の異常を早期に発見する検査がMRCPという検査です。造影剤を内服して横になっているだけで検査が可能なので、膵がんが心配という方には有用だと思われます。