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ASAI HOSPITAL

肥満・飲酒とアルツハイマー病

2025.02.17

  • コラム

 中年期の肥満は将来的なアルツハイマー病の危険因子とされています。中年期の肥満は糖尿病・高血圧・脂質異常症などと関連が深いですが、肥満以外は健康という場合はどうでしょうか。

 最近発表された肥満による脳萎縮に関する研究結果は、肥満者の脳萎縮(肥満脳地図)とアルツハイマー病の脳萎縮(アルツハイマー脳地図)には、かなり関連性があることが示されています。ただ、萎縮する場所はすべての場所で重複しているわけではなく、その程度もアルツハイマー病の方がはるかに大きい状態でした。また肥満者の脳萎縮部位にはアルツハイマー病で認められるアミロイドやタウといった異常タンパクは認められませんでした。

以上のことから、肥満による脳萎縮はアルツハマー病の始まりであるアミロイド蓄積に先行している可能性があり、やはり将来的な認知症予防の観点からも対策が重要であるということです。

 また、多くの研究よって飲酒量が多くなるほど脳萎縮が進むことが示されています。MRIを用いた研究では、飲酒量を非飲酒・少量飲酒・中等量飲酒・多量飲酒の4群に分けてみたところ、多量飲酒者だけが脳年齢が6歳進んでいたということです。認知症になる可能性についても、おおむね少量から中等量までの飲酒では影響がないか、やや軽減されるという研究結果が多いようです。これらの結果からは、大量の飲酒は認知症の原因となりますが、少量ないし中等量の飲酒は認知症の危険性には関係しないか予防する可能性があるということになりますが、元々飲酒する習慣がない人が飲酒した場合に認知症を予防するという証拠はないのでご注意ください。