広報誌「はんてん木」
浅井ヘルスケア グループ内の出来事をまとめた広報誌です。
当院が「日本てんかん学会 包括的てんかん専門医療提携施設連合」に認定されました
てんかんは最もよくみられる神経系疾患の一つです。小児科からの移行医療、精神疾患・知的障害・発達障害などの併存症、就学・就労や社会生活上の諸問題などに対する包括的な対応が求められますが、治療体制は国内外で未だ不十分です。これを背景にWHOは2022年に「領域横断的なてんかんと神経疾患の世界的行動指針案(IGAP)」を採択し、本邦では厚生労働省が難病、がん、肝疾患、感染症などへの対策と同様に、2018年よりてんかん医療の均てん化を目的に「てんかん支援拠点病院」を各都道府県に一カ所ずつ指定する事業を開始しており、本県では千葉県循環器病センターが指定されています。
日本てんかん学会は、さらに先進的なてんかん対策を担う施設を「包括的てんかん専門医療施設」として2021年から認定しています。今回当院(精神科)は千葉県循環器病センター(脳神経外科・脳神経内科)、東邦大学医療センター佐倉病院(小児科)とともに、この基準・機能を複数の施設群で補完して満たす「包括的てんかん専門医療提携施設連合」として認定を受けました。認定期間は2025年10月1日より2年間です。現在認定を受けている専門医療施設は15か所、提携施設連合は2か所(横浜、千葉)で、当院以外は全て大学病院もしくは国公立病院で構成されています。
この施設連合の定義は「てんかん患者とその家族がてんかんという疾患を克服し身体的、精神的、社会的に充実した幸福な生活をおくるという目的を達成するために、所属医療圏および近隣医療圏において、てんかん医療提携を行うことによって適切な質の高い医療とケアを提供する、複数のてんかん医療施設からなる組織」となっています。認定基準は非常に厳しく、学会認定研修施設であること、専門医(小児、脳外、脳内、精神各科かつてんかん専門医)、手術件数から指定難病診療件数まで多岐に渡ります。
当院は精神科ですので、この連合の中では「てんかんに併存する精神医学的問題に対する専門的診断および診療、あるいはてんかんと鑑別を要した精神症状に関する診療」および一般的なてんかん診療を担い、より専門性の高い診療が必要な場合には連合内の千葉県循環器病センター、東邦大佐倉病院と連携して対応しています。また、連合内で毎月の合同てんかん症例検討会、てんかん医療運営にあたっての委員会(千葉県てんかん診療連携運営委員会)を定期的に行っており、症例検討会には医局および検査部生理検査室の職員、委員会には地域連携入退院支援室の職員が参加しています。
認定を受けたことで新たに開始する業務は特にありませんが、連合内の2病院との連携を踏まえながら、これまで同様の診療をしっかり行っていければと考えております。引き続き皆様の御理解、御協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。